タスクリストを作ったら、そのタスクをいつ行うかを決めます。
ここで、陥りがちなミスは、タスクに取り組む日と、そのタスクの締めきりを混同してしまうことです。
わたしたちは先送りの名人です。わたしに至っては先送りの達人と言ってもよいほどです。それで締めきり日のことを意識してしまうと、その日まで作業は先送りになり、結局は時間に追われてしまい、仕事のクオリティを下げてしまうことがあります。
このミスを避けるために締めきりとは別に「作業日」という概念を持つことが大事です。
作業日は仮想締めきり日とすること
提出期間がある場合は、初日に完了するように設定する
例えば、毎月1日〜5日の間に報告を提出してくださいなどと言われた場合、締めきり日は5日です。
でも、わたしはこの場合、できる限り期限の初日である「1日」にスケジュールを設定し、すぐに報告を提出するようにします。
この際に、大事なのは自分が設定した日付を「締めきり」つまり、デッドラインを捉えて死守することです。
わたしは誘惑に弱く、自分にとことん甘い性格です。それで本当は5日が締めきりだと、すこしでも思ってしまうと1日入れたスケジュールを反故にして、適当に時間を過ごしてしまいます。
すると、いつの間にか締めきりいっぱいまで作業日は延期され、ストレスを抱えることになります。
大事なのは、自分が設定した作業日を守り、自分ってスゴいんじゃないかという実感を得ることです。もっと良いのは周りからそういう評価を得ることです。
そうすることで、余裕をもって仕事を終わらせる人という評価を得ることになります。結果、ペースを保ちやすくなります。
どうして仮想締めきり日を作るのか?
もちろん、仕事のストレスを減らすためです。
締めきりいっぱいまで、タスクを放置することにメリットはありません。もし期日ギリギリまで先送りにすると次のようなリスクを負うことになります。
あのタスクを片付けなくてはという気持ちが心に居座る
タスクは片付けない限り、心のなかにモヤモヤを生み出し続けます。
それは処理しなければならない生ゴミのようなものです。ゴミ袋にいれて、ゴミの日にキチンとゴミ置き場に置かない限り、なくなることはありません。そして生ゴミをビニール袋に入れて密封したとしても、部屋にあり続ける限り、安心はできません。
同じように、タスクはできるだけ早く処理してしまわなければならないのです。残っている限り安心はできません。心に平安がないと、仕事に集中することも難しくなります。
予想できないことは結構頻繁に起きる
渋滞に巻き込まれたり、突然風邪を引いたりして、締めきりに間に合わなかったということはありませんでしたか?
突然、パソコンやスマホの調子が悪くなるってことも起きえます。
そして、不思議なことに時間的な余裕がないときに限って、不幸が舞い降りてきます。ですから、時間的な余裕を作っておかなければ、緊急事態に対応できません。
つまりリスクが生じることを念頭に、計画をたてるということです。
起きてもいないトラブルのために手を打つ意味とは?
仕事の品質を下げるリスクを回避するため
よく心配していることはほとんど起きないと言います。
わたしも、そう思います。
しかし、ここで問題にしているのは「心配している」という状態から、「コントロールしている」という状態へ変化するのに必要なのは楽観的な態度ではないってことです。
楽観主義だけでは、不安は解消できません。そして不安がある限り、作業効率は下がります。
それで、不安を解消し、良い評価を得るために、日付をコントロールするのが大事です。毎日自分に割り当てあられる24時間、つまり1440分をどう使えば、より楽しく、気持ちよく仕事を終わらすことができるのか考え、日程を決定しましょう。
締めきり日を自分で設定しないとギリギリまで手をつけない
仮想締めきり日を作ることで、時間的な安全マージンを取ることができる