カレンダーの使い方に悩んでいました。
最初のころは、カレンダーが埋まっていれば埋まっているほど自分ができる人になったように感じて、嬉しく思いました。
しかし、すぐにそれが幻想だと気づきました。なぜならカレンダーに記入したとおりに仕事をこなすような気力も忍耐力も自分にはさっぱりなかったからです。
それでカレンダーの使い方を大きく見直す必要がありました。
カレンダーの通知を正しく設定する
カレンダーにはタスクは記入しない
カレンダーは空欄が多ければ多いほどよい
では、それぞれの項目について詳しく説明していきます。
カレンダーに記入すべき事柄
カレンダーはダブルブッキングを防止するリスト
ほとんどの人は、自分の時間を自由気ままに使うことができません。
学生であれば、学校の時間割に縛られてますし、社会人も会社で働く時間が決められているはずです。ただ、そういう大きな時間の枠組みは変化しないのでカレンダーで管理する必要はありません。
でも、特別な予定は記録しておかなければなりません。
例えば、会議に日時やレポートを提出する日(締めきりではありません)など、特定の日に必ずおこなうと決めたことはカレンダーに記入します。
そうすることで、絶対に動かせない予定を、うっかり別のつまらないことに奪われてしまうことを避けられます。
わたしはウッカリの天才ですので、思いつくままに仕事や他の用事をこなしていると、大切な会議の時間を忘れて参加しなかったり、授業をすっぽかしてしまうことすらありえます。
また、誰かと食事するという約束をしていたのに、それを忘れて別の人と会っている、なんてこともありえます。
カレンダーに動かせない予定のみを記入することで、予定をすっぽかしてしまうことを避けられます。
カレンダーに日程を書き込む理由、予定の重複を避けるため
カレンダーは時間の在庫表である。
さらに、カレンダーは時間の在庫表のようなものです。
カレンダーを確認することで、自分はその日にあとどれくらいの時間を使うことができるのかが判断できます。
カレンダーが空欄であれば、さらに予定を書き込むこともできますし、何か思いついたことに挑戦したり、のんびりと時を過ごしたりすることもできます。
しかし、カレンダーに重要な予定がすでに書き込まれていれば、その時間はすでに予約済みですので、別のことに使ってはいけません。
もちろんもっと重要な案件が割り込んでくることもあり得ます。そういう場合でも、残り時間を明確にしておくことで、新しい案件に取り組めるのか、それとも今は難しいのかを判断することができます。
必要な時間を正しく見積もる能力が必要
カレンダーが時間の在庫表であることを考えると、予定を設定するときに時間を正しく見積もることが非常に大事だと気づくようになります。
例えば、レポートを書くのに30分かかると見積もっていても、本当は60分必要だとすると、カレンダーによる時間管理システムは崩壊してしまいます。
時間負債に陥らないように、マージンを取る。つまり2時間に1度くらい15分とか30分の空白時間を作るという方法もあります。
しかし、それよりも自分の作業を毎回記録して、どれほどの時間がかかるかを正しく見積もる方がリスクを下げることができます。
それで、まずは移動などにかかる時間を記録しましょう。
移動時間は同じ時間帯であれば、変化が少ないので記録もつけやすいです。出発時にストップウオッチを作動させ、目的地に着いたら時間を確認する。これを繰り返すだけで正確な時間を把握できるようになります。
通知は正しく設定しよう
わたしはゾーンに入りやすい人間です。
つまり集中してしまうと、すぐに時間を忘れてしまいます。そして、予定をすっぽかしてしまいます。
これを避けるために、カレンダーの通知機能を利用しています。
今おこなっている作業と次におこなう作業に、大きな違いがない場合は、通知は1分に設定します。またオンライン授業とか、オンライン会議の場合は10分前に通知するようにしています。
10分もあれば、ログインしてカメラとマイクの調整をおこなうこともできますし、必要な教科書や資料を手元に集めることもできます。
以前はオンライン授業の準備という予定もカレンダーに書き込んでいましたが、最近はやめました。それは必ずしも10分という時間を確保しておく必要がないことに気がついたからです。
カレンダーを確認していても、仕事や他のことに夢中になってしまうと、予定を忘れてしまうことがあるので、通知の設定はとても大事です。
カレンダーに記入すべきでない事柄
3ヶ月以上先の予定は記入しない
これは野口悠紀雄さんの続「超」整理法 時間編 で学んだ技術です。
カレンダーにあまり先のことを記入しても意味はありませんし、自分にとっても相手にとっても意味がありません。
例えば、わたしは講演依頼を受けることがあります。ごくまれに半年先とか9ヶ月先の予定を確認されることがあります。その時は、3ヶ月前にもう一度問い合わせてくださいと言ってます。
多くの場合、問題なく処理されます。相手も半年とか9ヶ月先にどうなっているかわかりませんし、わたしはそれほど人気のある講師ではありませんので、予定が詰まってどうにもならないってこともありません。
むしろ、関心のあることや、すごく大事なことが突然現れた時のために、3ヶ月先のスケジュールはすべて空けて置く方が賢明です。
そうしておけば、どうしてもおこないたいと思うことがある場合、あと90日経てば少なくとも思う存分してみたいとに取り組めます。
これぞまさに健全な状態だと思います。
具体的でない予定は記入しない
具体的でない予定とは、何のことでしょうか?
すでに述べたとおり、勤務時間は予定でとしてカレンダーに書く必要はありません。勤務時間と「時間」という言葉があるので、予定に書き込みたくなるのですが、勤務時間は「場所」を指す言葉です。
つまり、会社が指定した時間帯、会社という場所にいるという意味です。そしてその場所で、おこなわなければならないことが沢山あります。そのそれぞれに時間帯という属性があるものはすべて「予定」となります。
ですから同じく高校生や中学生も「学校」という予定を書く必要はありません。その時間帯に学校にいるだけのことです。もし書くとしたら休み時間ごとにしたいと思っていることや、昼休みや放課後におこなうべきことを予定表に書いて通知させたほうがよいでしょう。
カレンダーは空欄が多ければ多いほどよい
スケジュールが空いている理由:作業効率が良いから
仕事が速い人は、スケジュールがドンドン空きます。
ですから、スケジュールが空いていれば空いているほど有能であるとも言えます。
逆に、リスケジューリングが癖になっていて、いつまでも仕事が終わらず、忙しい忙しいと言っている人は、状況を見直す必要がありそうです。
スケジュールを空けなければ勉強したり、自分の仕事を振り返ったりすることができなくなるので、成長できなくなってしまいます。
スケジュールが空いていると、チャレンジできる
時間があれば、試してみたいことに挑戦できるようになります。
わたしは時間を見つけてブログを書いたり、毎日 note を書いたりしています。
本業以外になにかしてみたいことがあっても、時間がなければなかなか踏み出せません。しかし空き時間が明確になっていれば、挑戦することも可能です。
時間はお金と同じくらい大事です。そして時間もお金と同じく、行動しなければ手に入れることができません。
まずはカレンダーを活用して、時間の在庫管理をはじめてみませんか?
カレンダーにはタスクは記入しない
カレンダーは空欄が多ければ多いほどよい