くまてつ@中国です。
先日こっちで知り合ったT君に聞いた話があまりにも悲しく切なかったのでここでご紹介します。
教訓は・・・特にありません。
その日、彼は遅い時間のバスに乗っていました。
仕事帰りの人にまみれて、彼も家へ帰ろうとしていました。
いつも降りるバス停で、大勢の人が降りようとしてバス内は混雑していたそうです。
彼の前には老婆がおり、彼女もバスを降りようとしていました。
それで彼は紳士らしく振る舞い、その老婆が降りるのを確認して自分も降りようとしました。
そのときに事件が始まりました。
なんと運転手は降車のドアを閉めてバスを発進させたのです。
彼はすかさず「降ります」と中国語で叫びました。
しかし運転手はもう出発したので、降りることはできない。次のバス停はすぐだから次で降りなさいと相手にしてくれません。
しかも道路は渋滞しており、バス停の前からほとんど移動していません。
それで彼はもう一度「ここで降ろせ!」と言いましたが、相手にしてくれません。
わたしなら諦めますが、彼は中国生活エキスパート!諦めません。
わかったそういう態度ならと、彼はあなたの行いについて自分は告発すると宣言し、スマホを取り出して社内に掲げてあるナンバーと運転手の様子を実況しつつ動画撮影を始めました。
そしてバスから降ろすようにともう一度宣言しますが、運転手もなぜか折れることもなくかたくなな態度をとり続けます。
それで彼はその様子も録画しつづけます。
すると、運転手がつぶやきながらバスを停車させて客席側にやってきます。
そして彼を殴りつけて携帯を取り上げ、運転席に戻ります。
彼は最初何が起きたのかよくわからなかったそうですが、いい大人が、しかも運転手が客を殴りつけるという解決方法に驚いてしまったそうです。
そして運転手はいじけたのか、バスを発車させることもせずただそこに停車させ続けます。
ほかの乗客も事態に気づいており、バスの運転手の態度を非難するモノのいれば、早くバスを発車させろと怒鳴る人もいる始末。
その中、殴られた彼を気遣う人は誰もいなかったそうです。
バスの運転手は動画を削除することを要求!
つまり訴えられるとまずいので証拠を消して欲しいと言うことのようです。
それで仕方なく彼は動画を消したフリをして、解放してもらいました。
その後の展開も中国的・・・
彼はその動画を証拠にバス会社に連絡しました。
バス会社はきちんと調査して報告するから4日ほど待って欲しいといったそうです。
こちらは殴られているのに4日待てとはどういうことだと抗議したそうですが、必ず満足のいく答えを出すので待つようにとの返事。
4日後、彼の携帯にかかってきた内容は・・・・
当日の運転手の運転は荒く、スピード違反をしていました。
今後は気をつけますのでどうぞよろしくお願いします。
という訳のわからない返事。
彼は殴られた件に関しては何か無いのかと聞くと、特にないとのこと。
ごねても仕方ないのでここで事件は終了となったようです。
くまてつ的まとめ:ごねても損するだけの場合も多い。
気持ちはわかりますが、運転手ともめるのは得策ではありませんね。
タクシーの運転手がやたら不機嫌だったりすることもありますが、そのときは私は中国語がわからない外国人としてスマホで地図を見ながら基本的には運転手のことを無視することにしています。相手をしても相手の機嫌が良くなるわけでもありませんし、それほど気を遣わないといけない相手でもありません。
もちろん、愛想良く話しかけてくる運転手とは仲良くおしゃべりしながら目的地までの時間を楽しみますよ。
それにしてもT君の歯が折れたりしなくて良かったです。
まあ、滅多にあることでは無いと思いますが皆さんも気をつけてくださいね。
そうそう中国人の友人が言っていましたけど、日本からの出張者が酔っ払ってこっちの警察官に因縁をつけている様子を見ることがあるそうです。
こちらの警察官は国家権力をもっているヤ○ザって言われていますので気をつけてねってことのようです。
場所が違えば振る舞い方も違うってわけですね。
くまてつでした。